皆さんこんにちは!
株式会社G.A.BUILD、更新担当の中西です。
第4回足場工事雑学講座
テーマ:足場の安全点検とメンテナンス方法
前回は足場の組立・解体の手順と安全確保のポイントをご紹介しました。
今回は、実際に足場を使い続けるうえで欠かせない定期点検とメンテナンスについて、
具体的なチェック項目や改善のポイントを解説していきます!
1. 定期点検の重要性
◎ 法令で定められた点検義務
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労働安全衛生法などの関連法令により、足場の使用期間中は定期的な点検が義務付けられています。
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特に、使用前・使用中の週1回程度、または悪天候後や長期休止後の再開前に点検を実施することが推奨されます。
◎ 早期発見・事故防止
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足場は日々の作業で大きな負荷がかかり、微細なゆがみや緩みが進行しやすい設備です。
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定期点検により、軽微な不具合を早期に発見して対処することで、大きな事故につながるリスクを最小限に抑えられます。
2. 点検の主なチェックポイント
◎ 支柱・ジョイント部の変形・ゆるみ
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支柱の脚部や接合部に曲がりや亀裂がないか、金具の緩みがないかを確認。
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錆びや汚れによってジョイントが正常に固定されていない場合、強度が大幅に低下します。
◎ 水平材・筋交いの固定状態
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横架材や筋交いが外れていないか、クランプや接合金具の締め付けが確実かをチェック。
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少しのグラつきでも、全体の剛性(がんせい)に影響するため、必ず増し締めを実施しましょう。
◎ 足場板や手すり・中桟(ちゅうざん)の破損
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足場板に割れや反り(そり)、過度の摩耗がないかを確認。
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手すりや中桟にゆるみがある場合は転落リスクが高まるので、早急に補修や交換が必要です。
◎ ベースプレート・地盤の安定
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地盤が沈下していないか、ベースプレートがきちんと水平を保っているかを点検。
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大雨や地震の後は特に注意して確認し、不具合があれば地盤補修や再据付を行います。
3. メンテナンスの具体的な方法
◎ 清掃・サビ取り
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足場を長期間使用する場合、雨水や泥、ホコリが付着しやすくなります。
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定期的な洗浄やサビ取りによって、部材の腐食を防ぎ、安全かつ美観を保つことが可能です。
◎ 塗装・防錆処理
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鋼製部材は塗装が剥がれるとサビが進行しやすいので、定期的な塗り替えやタッチアップを実施。
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亀裂や穴がある場合は、溶接や金属パテなどでしっかり補修した上で防錆塗料を塗布しましょう。
◎ 部材交換・補修
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亀裂や大きな変形が見られる部材は、すみやかに使用をやめて交換。
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クランプやボルトなど、小さな部品の劣化も見逃さず、早めにスペアパーツと交換して安全性を維持します。
4. トラブル例と対処法
トラブル例 | 原因・リスク | 対処法 |
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支柱のひび割れ・曲がり | 過度な荷重や衝撃、サビの進行 | 即時交換し、新たに部材をセット。 |
クランプの脱落・ゆるみ | 不十分な締め付け、振動・繰り返し負荷 | 増し締めやクランプ交換。同時に周辺部材も総点検。 |
足場板の割れ・滑りやすい表面 | 耐用年数超過、風雨による劣化、汚れの蓄積 | 足場板を交換し、清掃+滑り止め加工などで安全性をアップ。 |
ベースプレート沈下 | 地盤の弱さ、排水不良 | 地盤補修、排水対策。必要に応じてブロックや敷板を追加。 |
5. 日常的な点検・メンテナンスの流れ
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作業開始前の点検
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各自が自分の作業エリアを目視で確認し、異常があれば責任者に報告。
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週単位の定期点検
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現場責任者や安全担当者が全体をチェックし、点検表に記録。
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問題点の早期対処
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破損部材の交換や増し締めなど、必要なメンテナンスを速やかに実施。
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記録・共有
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点検結果をチーム全体で共有し、再発防止策や改善策を検討・実行。
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まとめ
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定期点検は足場の安全を守る最重要プロセス
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支柱・水平材・足場板など細部の確認を怠らない
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サビ取りや防錆処理で部材の寿命を延ばす
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不具合箇所は即交換・補修し、事故リスクを軽減
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点検結果をチームで共有し、継続的に改善を続ける
足場は建築・工事現場の安全・効率を支える土台です。
定期的な点検と的確なメンテナンスを欠かさず行い、長期間にわたって安心して作業できる環境を築いていきましょう!
以上、第4回足場工事雑学講座でした!
次回の第5回は「特殊足場の活用事例と設計上の注意点」をお届けします。どうぞお楽しみに!
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